今週は、エンドウ豆の「紀州うすい」を紹介します。秋ごろに出始めたハウス栽培に代わって、いまの時期は露地栽培ものが出回ります。加熱するとほくほくとした食感で、ほんのりとした甘さと苦さが広がる春野菜ならではの味を楽しめます。
エンドウ豆のなかでも実が大きく、さやは皮が薄く、青臭さが少ないのが特徴です。県内では日高地方で栽培され、生産量が全国の大部分を占めることから和歌山が誇る一品と言えます。店では、さやがふっくらしていて全体に張りがあり、きれいな黄緑色や緑色のものを選んでください。カロテンやビタミン、カリウム、鉄分など栄養素が豊富です。
豆ご飯がおすすめですが、さやごと真っ黒になるまで焼いて塩を振るとビールのおつまみになります。
ベーコンでコクをプラスしたスープ煮、豚肉との炒め物、キッシュなどもおいしいです。
(和歌山青果・田端秀行取締役部長)
上記の記事は朝日新聞に掲載されました。