紀南地方特産の小梅が市場に出始めました。黄色や薄緑の実が今年もきれいです。平年より早めに収穫が始まりましたが、順調に育って豊作が期待されます。大きさは約2~3センチで果肉や皮がやわらかい。糖度も高いため梅干しだけでなく、ジャムやシロップなどの加工品にも適しています。
スーパーに並んでいるのはかたいもの、やわらかいものなど様々ですが、熟す前のかたいものの方が梅干し向きです。熟してやわらかくなったものはジャムやシロップなどに使えます。ラッキョウとの酢漬けもやわらかさが増し、おすすめ。さわやかな酸味がある梅ジュースを作ってもいいですね。
ところで、6月6日の「梅の日」はご存知でしょうか。1545年、後奈良天皇が京都・賀茂神社の例祭に梅を献上した故事にちなみ、生産団体や市町でつくる「紀州梅の会」が2006年に制定しました。この日にジャムやシロップ作りなど梅に親しんではいかがでしょうか。
(和歌山青果・田端秀行取締役部長)
上記の記事は朝日新聞に掲載されました。