梅雨でも雨が降らない日が続き、農産物のでき具合にも影響しています。入荷量は平年と比べてやや少ないですが、徐々に回復傾向になっていくでしょう。
今週は水ナスを紹介します。大阪の泉州地区が本場で「泉ナス」とも呼ばれ、県内では紀の川市などでも作られています。細長い「千両ナス」と違い、丸形で巾着のような形をしています。名前の通り水分が多く、皮がやわらかいのが特徴です。なおかつ果肉に甘みがあります。
大半のご家庭はさっぱりと漬物にして食べるのではないでしょうか。ぬか漬けは冷蔵庫で3日、常温なら1日も漬ければ味がのってきます。漬けた後は包丁で切ってしまわず、ぐっと握ってから切れ目を入れて手で裂くようにすると、ナスのうまみがよく回りますよ。生の水ナスを塩でもみ、ドレッシングやしょうゆをかけてサラダ感覚で食べてもおいしいです。天ぷらにしてもいいですね。
今はハウスものがピークを迎えており、露地ものは6月末から7月にかけて。ハウスものは皮がやわらかく、露地ものは食感が良い傾向があります。
関西の地域独特のナスを、暑い季節にさっぱりと楽しんでください。(和歌山青果野菜部・﨑山淳副部長)
上記記事は朝日新聞に掲載されました。