今週は、三宝柑を紹介します。和歌山が原産地なのを知っていますか。全国の9割以上が県内で生産され、そのうちの約3分の2が湯浅町で生産されています。皮はむきやすいのですが、種が多いのがたまにきず。口に含めば爽やかな甘さが広がり、春の味覚を代表する食材です。和歌山ではお彼岸に供えるのが一般的になっているようです。
名前の由来は、江戸時代に三方(三宝)と呼ばれる器に載せて紀州の殿様に献上されたことから、と伝えられています。紀州藩士の邸内にあった木が原木とされ、珍しい種類のために藩外に持ち出して栽培することが長く禁じられていたとも言われています。
皮の表面につやと張りのあるものを選んでください。そして持った時にずっしりと重いものを。葉があったら枝にしっかりついていることも目安になります。保存は、冷暗所に置けば数日は大丈夫です。
ジュースやシャーベット、マーマレードなどに。お酒に注いでカクテルにしてもおしゃれですよ。
(和歌山青果・田端秀行取締役部長)
上記の記事は朝日新聞に掲載されました。

↑かわいい